明日、2024年2月3日は節分です。暦の上では、立春の前日であり、新年の始まりとされています。一年で一番寒い時期ではありますが、節分の行事を楽しみながら、心新たに春の訪れを待ちわびたいものです。
節分といえば、やはり豆まきが思い浮かびます。豆をまくことで、邪気を払い、福を呼び込むとされています。この風習は平安時代の宮中行事「追儺(ついな)」に由来します。当時から鬼は災厄や病をもたらす存在と考えられていました。豆まきは、家族全員で「鬼は外、福は内」と声を掛けながら、炒った大豆をまくことで家に幸福を招くとされています。家族や友人と一緒に豆まきを楽しむことは、絆を深める良い機会とも言えるでしょう。皆様と一緒に健康と幸福を祈りつつ、豆まきを楽しみましょう。
近年では、節分における楽しみの一つとして恵方巻きが定着しています。恵方とは、その年の歳徳神という神様がいる方角とされています。歳徳神は、五穀豊穣や商売繁盛をもたらす神様とされ、年ごとに方角が変わるといわれています。2024年の恵方は東北東やや東です。つまり、歳徳神さまは東北東やや東の方角にいるとされているわけで、そちらに向かって太巻きの恵方巻を丸かぶりしながら、無言で願い事をしましょう。
恵方巻きは、かんぴょう、椎茸、レンコン、キュウリ、厚焼き玉子、ウナギ、桜でんぶなどが使われていると聞きましたが、近年では、様々な具材を使った恵方巻きが販売されていて、海鮮や肉、野菜など、好みに合わせて選ぶことができるので、それが楽しみであったり、私事ですが、かぶりついた時点で、すでに幸福をつかんだような気分で、無言で味わっています。
恵方巻きの具材は、七福神にちなんで選ぶことで、より一層の幸運を願うことができるという云われがあります。例えば、恵比寿さまでしたら、海の幸に関する神様ですから、縁起物としては魚介類でしょう。特に、左手に持つ魚はエビスダイですから、恵方巻きの具材のひとつに鯛を入れると、恵比寿さまとの御縁に期待ができます。せっかくですので、それぞれの神様の縁起物を記載します。
恵比寿(えびす)様
海の幸に縁がある神様で、縁起物としては魚介類が代表的です。恵方巻きには、鮪(マグロ)や鯛、イクラなどの海産物をどうぞ。
大黒(だいこく)様
商売繁盛や豊穣をもたらす神様であり、特に根菜や穀物に縁があります。恵方巻きには、大根や人参、きのこなどの根菜や、米や餅などの穀物をどうぞ。
毘沙門天(びしゃもんてん)様
戦いや学問の神様であり、赤や白の色に縁があります。恵方巻きには、赤身の魚や白身の魚を用いたり、トマトや紅しょうが、大葉などを使って色鮮やかに仕上げると良いでしょう。
弁財天(べんざいてん)様
芸能や花嫁の守護神であり、桃や菜の花に縁があります。恵方巻きには、桃や菜の花、キュウリやカブなどの野菜が使われたり、桜の花びらや菜の花がトッピングされることがあります。
福禄寿(ふくろくじゅ)様
富や幸福をもたらす神様であり、五穀豊穣を象徴します。恵方巻きは、ご飯と海産物をバランスよく仕上げると良いでしょう。また、五穀を強調して五穀米を使ったり、お米に押し麦を加えたりすることも縁起となることでしょう。
寿老人(じゅろうじん)様
長寿や健康をもたらす神様であり、季節の野菜や果物に縁があります。恵方巻きには、季節の野菜や果物を使って健康を祈ることがあります。たくあんなどの漬物や、菜の花や春菊はこの時期にあう食材と言えるでしょう。
布袋(ほてい)様
幸福や豊かさをもたらす神様であり、特に幅広い食材が関連します。恵方巻きには、具材のバリエーションを豊かにし、幸福や豊かさを象徴する様々な食材を組み合わせることがあります。鮮魚、海老、貝類などが含まれる大人気の恵方巻きは布袋さまと御縁があると言っても良いでしょう。
海鮮や野菜、サラダ、てんぷら、揚げ物、てりやきチキン、ローストビーフなど、様々なバリエーションの恵方巻きが販売されていますので、あなた好みの恵方巻きを見つけて、ぜひ幸運を入手しましょう。暦の上では、立春の前日であり、新年の始まりですから、自分自身を見つめ直し、健康的な生活習慣や新しい目標を掲げるのも良いと思います。節分が皆様の幸福を招く一日となりますよう、心からお祈り申し上げます。